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研究意義
 

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 かわいい姿勢、遊び好きな天性、ふわふわで白黒が歴然に分けている毛、柔らかくて丸々な体とキラキラしている黒い目で組み合わせてきたパンダは、世界の注目を集めています。そのほか、パンダの立つ姿勢とその有名な「パンダ指」(腕骨から分かれてきた骨。これがあるからこそ、竹などの食べ物を取る時パンダは人間に非常に似ていると思われているのです)に魅せられた人も数切れません。保護しようとする人間の意欲の高揚のおかげで、自然界で滅多にしか見えないパンダは絶滅危惧種でのデビュー率が一番高い動物となっています。しかし、皮肉なのは、既に保護生物のシンボルとして人間にこのように重視されているパンダは、その生物学の領域はまだたくさんのプレートがなくなったパズルのように謎だらけです。もしパンダに関するこれらの謎が解けるなら、パンダの管理、福祉と保護に有利なのは言うまでもないことです。

 勿論、パンダに関する生物学の基礎知識に乏しいことと、その野生の数の把握不能が今のパンダ保護の直面している最大な脅威です。系統的で、持続的な研究をせず、ある生物種の基本状況でも把握できなければ、この生物種およびその生息地への管理も不可能なことです。Schaller、Reid、潘文石と呂植などの先駆者たちはパンダの生命史、行為、交配と捕食などを系統的にモニタリングした結果は確かにパンダに関する無知な状況を多少改善したのですが、基礎研究に残されている大量な空白がやはりパンダ保護に最善な管理策を制定するのに阻害しています。

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 過去を振り返てみれば分かるように、パンダ保護は容易なことではありません。人間より多大の圧力が加えられているこの生物種のいまの生存も、人間に頼っています。

 もし、今までと同じように、パンダは人工飼育の方法で生きていけば、まずパンダという動物のあらゆる生物種の保護に持つ意味を明らかにしなければなりません。もしこれを目標として続けていけば、人工飼育は野生パンダに悪影響を与えないだけでなく、かえって野生パンダの生存力を強化する役割が果たせるでしょう。人工飼育はパンダの保護事業には少なくとも六つの価値があると考えられます。

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 めったにしか見られない珍しいパンダは絶滅危惧動物の代表とされいますが、実はパンダの面している様々な圧力は同じ地域に暮らすほかの動物たちも耐えています。これはいわゆる「傘」効果なのです。要するに、パンダを対象にする保護活動のおかげで、同じ地域に暮らしているキンシコウ、ターキン、キンケイ、レッサパンダ、サンショウウオなど万種類以上の希少植物と無脊椎動物も保護されるのです。野生パンダの面している絶滅の危険とその貴重さで、動物園と繁殖基地で飼育されているパンダは公衆教育の面で極めて重要な役割を果たしています。人間にこのように大事されているパンダは数多い野生動物を見守る責任を持っています。私たちの目の前にこのようにイキイキにしているかわいいパンダの姿を見れば、パンダの生息地を精一杯に守る気持ちも喚起されるのでしょう。

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 同じ理由で、大衆に野生生物が直面している危機を伝える必要性があると考えられます。パンダを展示する機構は、見学者に動物解剖学、生理学、生態学と行為学の総合知識を教えることが義務付けられるべきです。この中に特に重要なのは、動物園と繁殖基地などはパンダの面している危険な境遇を強調しながら、人工飼育がこの生物種及びその生息地を保護する代替品ではないことを明らかにしなければならないことです。

 大衆のパンダに対する興味を掴み、パンダ研究中に起きた色々な物語を生かし、このかわいい動物を管理と保護する重要性を説明することを通し、公衆(特に子供達)の科学への興味を喚起するのはいい方法ではないかと考えております。 

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 現在、野生パンダの境遇はまだ明確されていません。今の中国では乱伐はひとまず止められましたが、森林はやはり分断化状態のままで、各生態環境の通路もできていないから、新保護区の最善管理はまだ無理です。人間の自然保護区への横領と開発で、動物生息地の数も質も低下されています。最悪なのは、パンダの各グループに関する正しい情報(例えば、その数量、遺伝子活力などを含むデータ)を把握していないことです。分断化状態の生態環境から育った生物種は流行病や自然災害(例えば竹の開花)などランダム事件の影響を受けりがちです。あらゆる絶滅の生物種にとっては、絶対な安全はないでしょう。その故、生息地を変えて保護するのはある意味で動物たちに保障を提供しているから、一層意味深いことです。

 とにかく、パンダなどの希少動物の絶滅を防ぐため、動物園と繁殖基地などはそのパンダから得た収益を野生パンダの保護に返すべきだと考えられます。

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 好きかどうかを問わず、パンダから想像つかないほどの資金の募集が可能なことです。たった一頭を貸すだけで毎年100万ドルの収入がもらえるのはパンダ以外の動物は無理でしょう。これで得た資金は、パンダにだけではなく、同じ森林に生活しているほかの生物種にもプラスです。米国の魚と野生動物局は、パンダのレンタルより米国側から得た100万ドルを道路の修繕や、保護区の建設や、中国の若い野生生物科学者と動物園の科学者の育成などに活かせるという規定を定めました(第22章)。 

 動物園と飼育センターでのパンダは動物と人間との距離を短縮し、政治家、企業家と個人からの寄付金を引きつけています。これらの資金があったからこそ、パンダの長期的な保護事業もある程度保証されているのです。

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 パンダ保護は基礎と応用生物学へ貴重な資源を提供していて、パンダ生物学、特に生命科学の詳しい総合知識もこれで形成されました。しかし、前に言及したように、パンダという生物種はそれなりの特別性があるから、より系統的に研究する必要があります。しかし、辺鄙な森林に生活している生物種を対象に消化動力学或いは精子生物学などをめぐる研究する可能性があるのでしょうか。この数年来、パンダ生物学での一番大きな進展が各管理者の間に締結された次の協議です:人工飼育パンダはパンダの科学研究に役割を果たすべきです。この協議の締結できたベースは、科学研究から得た情報は生物種管理を有利に改善するほか、野生パンダの生息地での保護を強める効果があると思われることです。

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 パンダの生息地外保護には六つの不確定な理由がありますが、その中に遺伝子活力の有する生物種への保護の、計らぬ将来へのメリットも含まれています。応用保護の将来に目を置き、パンダの野生化をめぐる再度の討論が起こされました-------新個体を現有の保護区に置くべきか、或いは新保護区に置くべきかということです(Mainka, 1997))。理想的な環境では、捕獲された野生の個体は野生化の元になれるはずですが、事実上では、人工飼育の生物種こそ一番理想的な元であることは考えるべきです(どのように人工飼育パンダを野生環境に返還すべきかまだわからないから、今現在の人間の把握した知識には、まだ多大な空白があることも否認できないが)。最後、科学の角度から、我々のある生物種をめぐる基礎研究はどのように他の生物種に影響を及ぼしているのか分かるはずがないです。例えば、もしメスの発情期は一年のわずか1%も達しない場合、この生物種はどのようにその進化に成功し、今まで生存してきたのか?多分この答えは人間も含めるほかの哺乳動物の繁殖にも役立つだろうと想像できます。ですから、パンダのような神秘な動物から得た生物学の知識はほかの生物にどのように活かせるのかまだ不可解なことです。