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コロナ禍におけるパンダ基地の科学普及ボランティア
 

     新型コロナウイルス感染の流行を受け、「3密」の環境をできるだけ回避し、感染リスクの軽減を図るため、成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地(以下、成都パンダ基地)では、科学普及ボランティアによる解説サービスなどは未だに再開されていません。この期間において、チームとしての活力維持や団結力の向上、またメンバーの生活の多様化や個人の能力向上を図るため、成都パンダ基地のボランティアチームは、オンライン上で多種多様な取り組みやイベントを展開しています。

 

    まずは、オンライン上の基礎管理作業に取り組みました。オンライン上での質問相談、日常業務の処理、ボランティア証書のオンライン手続きやその郵送作業、新規ボランティアの正規採用審査などが含まれます。コロナウイルス流行以前に正規採用の条件を満たしていたにもかかわらず、手続きが滞っていた一部のメンバーに対しては、オンライン上の評価システムを用いて筆記試験を実施しました。その後、彼らとコンタクトをとり、解説能力などのテストや指導の場を設けました。その結果、新たに11名が正規ボランティアとして採用され、証書が発給されました。

 

    成都パンダ基地における科学普及サービスの中には、いまだに再開を見送っているものもあります。しかし、科学普及業務に携わるチームの一員として、自身の科学普及の素養の向上や関連知識のさらなる充実に努めることも重要な業務の一部です。成都パンダ基地の科学普及ボランティアは、各業種の人々で成り立っています。その中でも、教師や医師などの職に就いている人も多く見られ、特に大多数を占めているのが成都市の各大学の優秀な学生です。彼らは、自身の特技を身に付けており、植物科学、各外国語、新メディアなどの実用性に富んだ学科を専攻しています。それらの実用的かつ専門的な知識が、オンライン上の内部勉強会などで活かされ、ボランティアたちの各方面の知識の充実に役立っています。チーム全体の科学普及の素養の向上とボランティア一人ひとりに自己表現や交流の場を提供するため、科学普及のミニ講座活動も行われています。この活動では、ボランティア同士が交代で進行役を務め、QQアプリのグループ勉強会を通じてライブ授業を行い、様々な科学普及の知識や応用スキルの習得に役立てています。1週間に2、3回の頻度で開催されており、5月中旬までに、毎回異なるテーマの講座が計27回開かれ、すでに700名近くが参加しています。この新たな活動を通じて、ボランティアたちは自らが身に着けた様々な知識を新たな科学普及事業の展開へと発展させるだけではなく、自身の会話や解説スキルのレベルアップにも繋がったようです。また、講座の際には、受講者同士が熱心に質問を投げかける様子も見られました。メンバー同士の交流の機会の増加がチーム全体の団結力の向上にも役立ち、まさに一石二鳥と言えるでしょう。

 

    科学普及のミニ講座のライブ配信以外にも、様々なオンライン活動を展開し、常にその内容や形式の刷新を続けています。例えば、最近始められた「科学普及ショートフィルムコンテスト」イベントが挙げられます。ボランティアは科学普及に関する知識を盛り込んだ短い映像を作成し、その中から優秀作品を選出するための投票を行います。当イベントには20件近くの映像が寄せられ、一次審査で選出された6作品で投票が行われました。最終総合投票数は143票に達し、票数に応じて1等、2等、3等の作品が選ばれ、表彰されました。その後、オンライン講座で入賞者が映像制作の過程やコンセプトを紹介する場が設けられました。

 

    今後も引き続き、オンライン上でのイベント開催を予定しています。例えば、科学普及知識のコンテストなどを通じて、ボランティアの知識をゆるぎないものにしたいと考えています。様々なグループイベントと毎週行われるミニ講座を通じて、自分を表現する機会をボランティアに提供することで、彼らの科学普及の総合能力の向上に繋げたい考えです。

 

    新型コロナウイルスの流行中、ボランティアのほとんどのメンバーが長期間の在宅を余儀なくされたため、人々と交流したい願望が日に日に強くなっていました。そんなボランティアたちの充実した生活を保障し、メンバー同士の交流の機会を提供するため、彼らの意見も取り入れながら、さまざまなテーマのサークルを立ち上げました。ボランティアのメンバーは、自分の興味があるサークルに自由に参加できます。各サークルに2人のリーダーがおり、リーダーが毎週異なるトピックをシェアしたり、各イベントの進行、その他のグループ管理を担当します。サークルが立ち上げられたことで、メンバー間の交流の機会が増え、組織としての調整管理能力の向上にも役立ちます。

 

    新型コロナウイルスの流行が科学普及ボランティアの業務に与えた影響は決して少なくありません。しかし、プロフェッショナルである科学普及ボランティアは、常に向上心を持ち続け、管理を怠たらず、学びと進歩の歩みを止めることは決してありません。反対に、チームはこの機会を生かし、様々な形式のオンライン活動を常に展開し続けています。そうして、チームのスタイルを示すと同時に、チームの結束力の向上やチーム体制のより一層の強化に努め、今後の成都パンダ基地でのボランティアサービスの復旧に向け、着々と準備を進めています。成都パンダ基地で青い制服を身にまとった可愛いらしい解説ボランティアに再び会える日も近いでしょう。彼らは、長期間に渡り蓄積したエネルギーと情熱をもって、中国内外からの来園者に良質のボランティアサービスを提供できる日が来るのを楽しみにしています!

 

ボランティアのメンバーが受講したミニ講座で使用された教育ソフトのタイトルコレクション

 

科学普及ショートフィルムコンテストの優秀作品