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アモイ市での生活を満喫する「思念」と「思筠筠」
 

  

 2018年4月、成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地の双子のジャイアントパンダ「思念」(スーニエン)と「思筠筠」(スージュンジュン)は、アモイ航空のジャイアントパンダ専用機で、四川省成都市から福建省アモイ市にあるアモイ霊玲動物王国に旅立ちました。兄弟が同動物園での生活を始めて1年以上が経ちますが、彼らはどんな生活を送っているのでしょうか?一緒に2頭の生活を覗いてみましょう。

 

 アモイ霊玲動物王国では、この兄弟のために敷地面積3000㎡、建築面積2000㎡の住まいを新たに建てました。2頭はそれぞれ自分専用の運動場と獣舎で暮らしています。ジャイアントパンダ館には、治療室、飼料保存庫、タケやタケノコの洗浄部屋や鮮度保持室、モニタリング室が備えられており、運動場にはモルタルの山、プール、木の台、滑り台、ハンモックなど、2頭の生活に必要な設備が全て整っています。

 


アモイ霊玲動物王国ジャイアントパンダ館の鳥瞰写真

 


アモイ霊玲動物王国ジャイアントパンダ館の入り口

 


アモイ霊玲動物王国ジャイアントパンダ館の室内展示場の観覧通路

 


アモイ霊玲動物王国ジャイアントパンダ館の屋外運動場の一角

 

 アモイ霊玲動物王国の飼育員たちは、この兄弟のためにアモイ市民から福建語のニックネームを募集しました。その結果、物静かでおっとりとした兄の「思念」には、福建語で“可愛らしい”という意味の「古錘」(グーチュイ)、活発な弟の「思筠筠」には“お客さんに親切”という意味を持つ「古意」(グーイー)というニックネームがそれぞれ付けられました。まさに、双子のそれぞれの性格にぴったりなニックネームと言えます。

 


2頭の福建語のニックネーム、「古錘」と「古意」

 

 アモイ霊玲動物王国に移り住んだばかりの頃、2頭は一緒に暮らしていました。兄弟は、食事をするのも、木登りやプールで水浴びをするのも、じゃれ合って遊ぶのも、いつも一緒でした。現在、成長した兄弟は別々に暮らし、それぞれのスペースで生活しています。

 

 幼い頃は可愛らしかった「思念」は、現在は、とても大人しく物静かな性格の持ち主です。「思念」は好き嫌いが激しく、タケノコは先の部分しか食べません。そんな彼の要求を満たすために、飼育員はタケノコの給餌量を増やし、その甲斐あって、「思念」は立派なジャイアントパンダに成長しました。「思念」には、父親の「美蘭」(メイラン)が好む、長生きの秘訣である「スローライフ」がしっかりと引き継がれているようで、いつもゆっくりと食事や散歩をします。時には、木にぶら下がったり、木の台の上やプールの横でうつ伏せになって寝たりと、その様子はさながら“物静かな美少年”のようです。

 


物静かでおっとりとした性格の「思念」

 

 弟の「思筠筠」は、その外見も性格も母親の「思縁」(スーユエン)にそっくりです。食いしん坊で動くことが大好きで、とても腕白なジャイアントパンダです。ブランコ遊びが大好きな「思筠筠」は、飼育員が準備したブランコを数日も経たないうちに壊してしまいます。幼い頃は、母親にまとわりついて甘えていた“お母さん子”だった「思筠筠」も、今では、兄の「思念」よりも一回り大きい身体つきをしています。

 


活発で親切、そして食いしん坊な「思筠筠」

 

 ある明け方、飼育員たちは兄弟のために、新鮮で瑞々しいタケノコと甘くて美味しいリンゴを朝ごはんに用意しました。活発な弟の「思筠筠」は、我先にと室内展示場に出て来ると、リンゴを咥えて木の台の横で大きく口を開けて食べ始めました。弟がリンゴを食べ終え、タケノコに取り掛かった頃になって、ようやく兄の「思念」はゆっくりとステップを踏みながら扉を通り抜けて展示場に出てきました。そして部屋の中を一通り見まわしてから、地面に座ってリンゴを食べ始めました。その頃、すっかりお腹いっぱいになった「思筠筠」は、室内を散策し、ハンモックの上で寝ころびながら麻袋で遊んだり、台に座って木の杭をかじり、遊び疲れると台の上で寝息を立て始めました。リンゴを食べ終えた「思念」は台の上に登り、タケノコに手を付け始めました。満腹になると、「思念」は、台の上でゆっくりとうつ伏せになり、そのまま寝てしまいました。

 


思念:クンクン、ちょっと舐めてみよう。

 


思念:このリンゴ、甘くて美味しい!

 


木の台にもたれ掛かりながらタケノコを食べる「思念」

 


台の上で寝そべりながら食事中の「思念」

 


台の上に座りながら食事をする「思念」

 


思念:タケノコの先端だけを食べる美少年とは僕の事。

 


思念:お腹がいっぱいで眠くなってきちゃった。このまま台の上で寝てしまおう。

 


思筠筠:口を大きく開けて、リンゴをパクリ。

 


タケノコを発見し、眼を輝かせる「思筠筠」

 


思筠筠:どんなに遠くにあるタケノコも、この食いしん坊にかかればお手の物。

 


思筠筠:今日のタケノコは瑞々しくて、歯触りも最高!

 


思筠筠:丸い頭にバケツのようなお尻が僕の特徴だよ。

 


思筠筠:ブランコに夢中なんだ。

 


思筠筠:お腹いっぱいだ。運動して消化を促さないと。

 


思筠筠:退屈だから木の杭をかじって歯を磨こう。

 


思筠筠:あぁ、退屈だ!ぼんやりしよう。

 


思筠筠:眠くなってきちゃった。台の上で寝てしまおう。

 

 午後、飼育員たちは兄弟の大好物のパンダダンゴを用意し、室内展示場に置きました。どれくらい眠ったでしょうか?ぼんやりとまどろむ兄弟に、おいしそうな匂いが漂ってきました。最初に気が付いたのは、やはり弟の「思筠筠」でした。まずは目を開けてダンゴがある方向に頭を向け、匂いを嗅ぎます。そして、ものすごい勢いで起き上がると、匂いを頼りにダンゴを探しに行きました。ダンゴを拾うと、抱きかかえて地面に座り込み、大きな口を開けて貪り始めました。兄の「思念」も、ごちそうの誘惑には打ち勝てないようで、すぐに起き上がるとダンゴを持ち上げてゆっくりと食べ始めました。ダンゴを食べ終えた兄弟は、名残り惜しそうに身体にこぼれ落ちた細かいダンゴを舐めました。それだけでは飽き足らず、ダンゴを掴んだ掌も幾度となく舐めていました。

 

 「思念」と「思筠筠」は、アモイ霊玲動物王国の飼育員たちの愛情を受け、すっかり立派なジャイアントパンダへと成長を遂げ、アモイ市での悠々自適な生活を満喫しています。