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「星二」(シンアール)と「毛笋」(マオスン)、デンマークでの新生活が間もなくスタート
 

 2017年5月3日、中国動物園協会とデンマークのコペンハーゲン動物園とが北京で開かれた「中国・デンマーク ジャイアントパンダ共同保護研究協定書」の調印式に出席しました。協定書に基づき、ジャイアントパンダの「星二」と「毛笋」はデンマークのコペンハーゲン動物園で新たな生活をスタートさせます。中国とデンマーク両国は、今後15年間にわたりジャイアントパンダの共同保護研究を展開する予定です。現在、2頭の受け入れに向けた各プロジェクトが着々と進められています。コペンハーゲン観光局の公式ウェイボー上でも「4月中旬、デンマークでジャイアントパンダに会える!」と喜びのニュースがアップされました。童話の国、デンマークでの「星二」と「毛笋」の生活がまもなく始まるのです。

 

 「星二」は、2013年8月23日に生まれた賢くて活発なオスのジャイアントパンダです。小さい頃、頭頂部が平らだったことから、「小平頭」というあだ名が付けられました。

 


平らな頭頂部が特徴的な「星二」

 

 母親と一緒に過ごした幼少期も、母親と離れて同年齢の仲間たちと一緒に過ごした時期も、いたずらっ子の「星二」は元気いっぱいで、何かを食べている時だけようやく物静かになります。そんな彼は不思議な魅力にあふれており、母親の愛情を一番に受け、仲間たちの人気者でもありました。

 


母親に叱られる、いたずらっ子

 


仲間たちと一緒に食事をする「星二」(真ん中)

 


タケノコに寝転がりながら、おいしそうに食べる「星二」
(写真提供:上海動物園公式ウィーチャット)

 

 「毛笋」は、2014年7月26日に生まれました。「星二」ほどわんぱくではありませんが、元気でバイタリティーにあふれたメスのジャイアントパンダです。2017年初め、成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地(以下、成都パンダ基地)では2016年生まれのジャイアントパンダたちの集合写真を撮影しました。撮影した写真を見てみると、16年の子供たちに交じって、遠方の木の上でのんびりと休む1頭のジャイアントパンダが目に入りました。目を凝らしてみると、それは隣りの運動場で暮らす「毛笋」であることが分かりました。木の上で休んでいたことから、偶然、写真に写りこんだようです。この事件をきっかけに「毛笋」はネット上で「木登り好き」や「サル属」などと呼ばれるようになり、一躍スターパンダになりました。

 


偶然、写真に写りこむ「毛笋」(赤い丸の中)

 

 「毛笋」は、見ての通り、運動神経がよく、木登りが大好きな元気いっぱいのジャイアントパンダです。筋力トレーニングの際には、いつもバランスよく後ろ脚で立ち上がります。

 


木の上で休む「毛笋」

 


筋力トレーニングの際の「毛笋」の立派な立ち姿

 


賢い「毛笋」にとっては、リンゴ探しもお手の物

 

 その高い知名度と誰からも愛される性格で、「毛笋」は2018年グローバル・ジャイアントパンダ賞の“中国の人気ジャイアントパンダ”金賞を受賞したことからも、その人気の高さがうかがえます。

 


「毛笋」に贈られたプレート
(写真提供:グローバル・ジャイアントパンダ・ネットワーク)

 

 デンマーク動物園は、2頭の受け入れの準備を着々と進めてきました。莫大な費用をかけた豪華なジャイアントパンダ館の建設以外にも、2015年に一早くタケの栽培に着手し、中国からの新鮮なタケノコの輸入プラン作りを始め、2頭の十分な食料の確保に奔走してきました。2016年からは、成都パンダ基地に動物園の飼育員を派遣し、ジャイアントパンダの飼育管理について学んできました。

 


デンマークの著名建築士事務所BIGと景観建築事務所Schønherrが共同でデザインしたジャイアントパンダ館
(イメージ提供:コペンハーゲン観光局公式ウェイボ―)

 

 「星二」と「毛笋」がこれから新生活を送るコペンハーゲン動物園は、世界で最も歴史のある動物園の1つです。ヨーロッパの動物園の中でも最多の来園者を誇り、動物の繁殖や保護において優秀な実績を収めてきました。今年は、同園開園160周年に当たります。「星二」と「毛笋」の来園は、この長い歴史を誇り、活力がみなぎる動物園に新たな喜びをもたらしてくれることでしょう。