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2019年生まれの7頭のジャイアントパンダの赤ちゃんのお披露目会を開催 中国建国70周年をお祝い
 

 先日、中国建国70周年の記念すべき国慶節に先立ち、成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地(以下、成都パンダ基地)では、今年生まれた7頭の赤ちゃんパンダのお披露目イベントが開催されました。

 ネットで人気を博している飼育員らに抱きかかえられながら、7頭の赤ちゃんパンダが運動場に一斉に登場しました。台に置かれた赤ちゃんパンダたちは、元気いっぱいに、あちこち動き回ります。飼育員らは、わんぱくでいたずら好きな赤ちゃんの様子に少し呆れた様子を見せながらも幸せそうな視線を送り、しきりに赤ちゃんに呼びかけていました。イベント会場は、賑やかで楽しい雰囲気に包まれていました。

 今年、成都パンダ基地は2つの世界記録を打ち立てました。1つ目は、ジャイアントパンダの「ポー」(中国名:阿宝“アーバオ”)が飼育下における最重量のオスとメスの双子を出産したことです。出生直後の双子の体重は、2頭とも200gを超えていました。2つ目は、「成大」(チェンダー)が世界最小体重の赤ちゃんを出産したことです。「成浪」(チェンラン)と名付けられた赤ちゃんの当初の体重はわずか42.8g(生理的体重減少により、生後数日間の体重は37.9g)しかありませんでした。

 現在、今年生まれの7頭の赤ちゃんパンダは全頭順調に成長し、最小体重で生まれてきた「成浪」の各指標も正常値を示しています。当初は双子の姉の4分の1にも満たなかった体重も、現在では5040gにまで増え、今では姉妹の体格に大きな差が見られないほどです。生後間もない頃、「成浪」はとても危険な状態にありました。「成浪」は、母親の「成大」の元で自力で母乳を飲むことができなかったため、飼育員が母親から搾取した母乳を哺乳瓶で与えました。予想外だったのは、「成浪」の食欲が非常に強かったことです。「成浪」の哺乳瓶の吸い口を吸う力が強すぎて、ミルクを飲み込むのが間に合わず、鼻からミルクが溢れてきてしまうほどでした。ミルクがもし肺に入ってしまうと命の危険があることから、専門家は直ちに一回り小さな吸い口を用意し、哺乳時の姿勢を随時調整しながら「成浪」が安全にミルクを飲めるように工夫しました。専門家の日夜を問わないケアにより、「成浪」はすくすくと成長していきました。生後8日目、母親の元で母乳を飲むよう試みましたが、「成浪」の口が小さいことから、母乳を飲むことはできませんでした。生後2週間が経った頃、「成浪」はようやく自力で「成大」の元で母乳を飲むことができるようになったのです。

 これまで、成都パンダ基地では、超未熟児のジャイアントパンダの育成に何度も成功しています。2006年8月7日、ジャイアントパンダの「奇珍」(チージェン)が51gの赤ちゃんを産みました。体重にちなんで「五一」(ウーイー)と名付けられたジャイアントパンダについて、成都パンダ基地の張志和主任は当時、こう話しています。「この小さな命を守るため、スタッフは、赤ちゃんを取り巻くあらゆる困難を克服しようと懸命に対処しました。そして、たくさんの人々の愛情を受けた“五一”は奇跡的に生き延びることができたのです」現在、その「五一」の体重は132㎏に達しています。2011年8月15日、「成績」(チェンジ―)は双子の「成大」と「成小」(チェンシャオ)を出産しました。「成小」は出産時の体重が63g、そして生理的体重減少による生後数日間の体重がわずか61gだったことから幼名を「六一」(リウイー)と名付けられました。2016年6月には、マカオ特別行政区で暮らす「康康」(カンカン)の育成に成功しています。「康康」の出生当時の体重はわずか53.8gしかありませんでしたが、成都パンダ基地の専門家とマカオのスタッフの24時間体制のケアのもと、「康康」は生後1週間でその体重が77.9gにまで増加しました。現在では、この3頭は立派な成年のジャイアントパンダに成長を遂げています。長期における成都パンダ基地での超未熟児のジャイアントパンダの幾度もの育成の成功は、スタッフによってつぎ込まれた努力の結晶と言えるでしょう。また、強大な科学研究の後ろ盾により、成都パンダ基地では生命の奇跡が1つ、また1つと誕生してきたのです。成都パンダ基地の設立当初、資源や資金は乏しく、人材や技術も薄弱としたものでした。成都市北部郊外の地下水の数値さえも安全値に達しない斧頭山という不毛の地で、初代と二代目が32年の月日をかけて、絶え間ない向上心によって幾度もの困難を乗り越えた末、現在の世界有数のジャイアントパンダの保護機関が築き上げられたのです。先代は、その生涯を注ぎ込み、そして新たな世代は互いに切磋琢磨し合いながら邁進してきたことで、ジャイアントパンダの保護のページに輝かしい歴史が次から次へと刻まれていきました。成都パンダ基地のスタッフが、数々の困難を乗り越えながら進化を遂げ、無から有へ、弱から強へと発展を遂げて来たその姿は、まさに中国の発展の縮図とも言えるでしょう。

 お披露目会では、7頭の赤ちゃんパンダとリンゴが「70」の数字の上にそれぞれ並べられました。これには、7頭の赤ちゃんパンダによる中国建国70周年のお祝いの意味が込められています。70年という苦労の道のりは、中国に大いなる繁栄をもたらし、中国国民の進むべき道を太陽のように照らし続け、その結果、中国の全民族の脱貧困という勝利の先にある輝かしい成果を得ました。「公園都市としての特徴を際立たせ、生態学的価値を考慮するべきである」これは、2018年2月、中国の習近平国家主席が四川省を視察した際、成都市に向けて発せられた切実な願いです。住み心地に優れた美しい公園都市の建設推進のため、人と都市、そして人と自然の調和のとれた公園都市計画が着々と進められ、緑や花に囲まれ、豊かな水に恵まれた素晴らしい成都市の再現がまさに実現しようとしています。昨年、「中国で最も幸福度が高い都市」に選出された成都市は、世界でも最良観光地の1つとしてその名を知られています。また、『2018-2019年 中国主要観光スポットレポート』の10大観光地口コミランキングで、成都パンダ基地は北京の故宮博物館に次ぐ2位にランクインしています。2018年度までの成都パンダ基地の総入園者数は約750万人に達しており、今年には900万人を突破する勢いです。

 成都パンダ基地は、科学研究を応用したジャイアントパンダの繁殖・育成、保護教育、教育観光、パンダ文化の創造が一体となった世界有数の絶滅危惧野生動物の保護研究機関で、中国国内における絶滅危惧野生動物の域外保全プロジェクトの主要研究基地の1つに数えられます。基地の科学研究チームは、長い年月をかけ技術面での様々な困難を克服し、その結果、世界初の双子のジャイアントパンダの育成の成功、世界初の秋季発情を経た冬季出産のジャイアントパンダの育成の成功、世界初の母親による双子の同時育成の成功、世界最小の赤ちゃんパンダの育成の成功など、各分野で数々の世界初の記録を生み出してきました。成都パンダ基地は、ジャイアントパンダの保護における高い科学研究能力を備え、突出した繁殖成績を誇る専門保護機関へと成長を遂げています。2019年までに、成都パンダ基地は17の国と地域との間でジャイアントパンダの共同繁殖計画を展開してきました。現在、日本、アメリカ合衆国、スペイン、フランス、カナダ、ドイツ、デンマークの7か国の動物園と共に繁殖研究プロジェクトに取り組んでいます。成都パンダ基地が技術提供を行っている海外の機関においては、基地所有の3分の1の個体をもとに34頭の育成に成功しており、海外におけるジャイアントパンダの最高育成率を誇っています。今年の9月1日には、ドイツで暮らすジャイアントパンダの「夢夢」(モンモン)が双子を出産しました。「夢夢」の出産が示すものは、成都パンダ基地の世界一流の専門技術レベルだけではありません。最も注目すべき点は、現在、「夢夢」をはじめ、海外で暮らす繁殖適齢期を迎えたジャイアントパンダたちが、それぞれ出産に成功していることです。2019年9月16日までに、今年は6頭のジャイアントパンダが計9頭の赤ちゃんを出産し、その全頭がすくすくと成長しています(成都パンダ基地の7頭、ドイツのベルリン動物園の2頭を含む)。現在、成都パンダ基地保有のジャイアントパンダは204頭に達し、世界最大の飼育個体群を有しています。

 中国のますますの繁栄と、2019年生まれの赤ちゃんパンダの健やかな成長を祈ってやみません。