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『カンフー・パンダ』の「ポー」が世界最重量の双子を出産 成都パンダ基地の飼育個体群は200頭に到達
 

 

 2019年7月6日、成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地(以下、成都パンダ基地)のジャイアントパンダ「ポー」(中国名:阿宝“アーバオ”)がオスとメスの双子を出産しました。朝の7時41分、双子の1頭目のオスの赤ちゃんが生まれ、体重は211.6gでした。続いて9時28分に生まれた2頭目は209gあり、性別はメスでした。現在、母子共に健康です。今回誕生した双子は、これまで飼育下において最も重い体重で生まれてきたジャイアントパンダとなります。

 2019年3月20日、ジャイアントパンダの「ポー」に人工授精が施されました。通常、出産前のジャイアントパンダにはいらいらと歩き回る行動が見られますが、「ポー」にはそれが現れず、静かな妊娠期を過ごしてきました。7月6日の4時47分、「ポー」の破水と軽くいきむ様子を確認しました。今回誕生した双子の体重は、どちらも200gを超えています。通常、生まれたばかりのジャイアントパンダの赤ちゃんの体重は約150gです。そして、双子の場合、1頭の体重が重いと、もう1頭は軽い体重で生まれてくる傾向にあります。今回のように、双子の両方の体重が200gを超えるというのは珍しいケースなのです。実は、双子の父親の「迎迎」(インイン)が生まれた時も同様でした。「迎迎」と双子の妹の「妮妮」(ニ―ニ―)も、それぞれ206g、202gと、「阿宝」の双子より僅かに軽いものの、どちらも200gを上回る体重で生まれてきたのです。今年6月11日に成都パンダ基地で、わずか42.8gという世界最小体重で誕生した“親指姫”こと「成浪」(チェンラン)と比べると、「ポー」の双子の体重は5倍以上もあります。

 男の子に間違われた「ポー」が、今では立派な母親に

 ジャイアントパンダの「ポー」は2010年11月3日にアメリカのアトランタ動物園で誕生しました。その際、アトランタ動物園の飼育員が間違えて「ポー」をオスと判断してしまいました。また、当時、世界中で映画『カンフー・パンダ』がブームになっていたことから、同映画の制作会社であるドリームワークス・アニメーションの許可を得て、映画の主人公のジャイアントパンダの名前と同じく、「ポー」と名付けました。2013年、3歳になった「ポー」は、アトランタ動物園から中国へ戻ることになりました。そして、スタッフが「ポー」の帰国手続きの検査をした際に初めて、この“カンフー・パンダ”が実はメスであることが発覚したのです。当時は男の子に間違われてしまった「ポー」も、この度、めでたく初めてお母さんになりました。出産直後、「ポー」は少し戸惑った様子は見せたものの、わずか2分後には赤ちゃんをしっかりと抱き上げ、しきりにその身体を舐めてあげていました。その姿は、もうすっかり立派な母親です。

 成都パンダ基地の飼育個体群が200頭に到達

 成都パンダ基地は、1987年の設立当初の病気や飢餓で苦しんでいた6頭のジャイアントパンダを礎とし、野生個体を捕獲しないという理念を念頭に置きながら科学技術の革新を続け、その結果、科学研究を応用したジャイアントパンダの繁殖と育成の核心となる世界最先端の技術の習得に成功してきました。この30数年来の絶え間ない努力の積み重ねにより、世界最大のジャイアントパンダの人工飼育個体群の形成に成功しています。今回、「ポー」が双子を出産したことで、成都パンダ基地の飼育個体群は200頭に到達しています。

 これまでに、成都パンダ基地で暮らすジャイアントパンダは、191回の出産の末、計298頭が誕生しており、そのうちの200頭が現在も元気に暮らしています(海外で暮らすジャイアントパンダの22回の出産の末に生まれた計37頭を含む)。