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“鳥類のジャイアントパンダ”― カラニジキジの7羽の孵化に成功 飼育個体数が倍増
 

 

 2017年、成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地(以下、成都パンダ基地)は、四川省蜂桶寨国家級自然保護区、西華師範大学生態研究院と共同で研究所を立ち上げ、四川省林業草原局(旧四川省林業局)の支援のもと、中国の高山の寒冷地に生息する希少なキジの1種、カラニジキジの保護事業に着手しました。そして、2年近くの保護研究を経て、今年までに12羽のカラニジキジの育成に成功しています。当初の飼育数の倍増という目標を達成し、カラニジキジの保護事業は飛躍的な発展を遂げています。

 カラニジキジは、高山の寒冷地に生息する希少なキジの1種で、中国南西部の山間部にのみ生息しています。人類の活動の影響により、カラニジキジの生息地は徐々に破壊・縮小され、その野生個体数は減少の一途をたどっています。1950年代以降には、中国国内外の関係機関が100羽近くのカラニジキジを生息地に導入して個体数の増加を試みましたが、目覚ましい効果は得られませんでした。2017年末には、カラニジキジの全世界の飼育個体は、四川省蜂桶寨国家級自然保護区の11羽にまで減少してしまいました。カラニジキジは、中国の国家一級重点保護野生動物に指定され、CITES付属書Ⅰにも分類されています。

 カラニジキジを保護するため、省や市の責任者の指導の下、四川省蜂桶寨国家級自然保護区の豊富な野生動物救護の経験、西華師範大学生態研究院の長年の野外生態研究の成果、成都パンダ基地のジャイアントパンダの保護の実績と理念を以てカラニジキジの保護事業に応用しようと取り組みを始めました。また、ヨーロッパ・キジ類協会やアメリカのスミソニアン保全生物学研究所の専門家を招いて指導を仰ぎ、共にカラニジキジの保護・研究を展開していきました。

 各機関の努力の結果、この2年近くで既に12羽のカラニジキジの育成に成功しています。12羽のうちの7羽は今年に入り孵化したもので、孵化個体数と孵化率は前年に比べ、それぞれ40%、15%も上昇しています。人工孵化技術は年々向上し、個体群の安定的な成長にしっかりとした基盤がもたらされたと言えます。我々は今後も、個体群が直面するであろう遺伝子多様性の保護、科学技術を応用した飼育と孵化方法の樹立、疾病予防とコントロールなど多方面の難題に対処し、自己維持が可能なカラニジキジの個体群の形成という目標を達成できるよう、努力を続けていきます。