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成都パンダ基地の産室で危機一髪! 生まれたばかりの「潤九」(ルンジュウ)を救え
 

 2018年7月31日、成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地(以下、成都パンダ基地)のジャイアントパンダ「園潤」(ユエンルン)がメスの赤ちゃんを出産しました。赤ちゃんの体重は151.8gで、「潤九」(ルンジュウ)と名付けられました。

 

 ジャイアントパンダの「園潤」は、2012年8月25日に成都パンダ基地で生まれました。今年、「園潤」は初めての出産を迎えました。7月31日の10時24分に破水すると、12時56分に「潤九」を出産しました。「園潤」が初産であったことや、赤ちゃんが産道をスムーズに出て来られなかったことも重なり、赤ちゃんと対面した「園潤」は少しうろたえた様子でした。

 

 そこで、成都パンダ基地の飼育員らは直ちに「園潤」のそばの赤ちゃんを取り上げ、検査を実施しました。すると、赤ちゃんの口元から首にかけて大きな一筋の傷があることが分かったのです!飼育員らは、「園潤」が赤ちゃんを何度も抱き上げようとした際に誤って傷つけてしまったのでないかと推測しました。

 

 成都パンダ基地の飼育員らはすぐさま獣医に連絡を取り、その結果、赤ちゃんに治療を施すことになりました。ジャイアントパンダの専門家で成都パンダ基地の副主任を務める王成東氏が率いる専門家チームがすぐに「園潤」の赤ちゃんの負傷状況を詳細に観察し、傷口の縫合手術を行うことになりました。

 

 「どこから縫い始めるか?」「そして、どこまで縫うか?」手術において、一針一針、熟考しながら慎重に縫合していかなくてはなりません。「口元の傷は今後の正常な採食に影響しないだろうか?」「柔らかい赤ちゃんの皮膚は、縫合後にきちんと治癒するだろうか?」手術中、専門家の頭の中には様々な問題が駆け巡ります。赤ちゃんのかすかな命の灯を前に、専門家らは薄氷を踏む思いで手術に取り掛かり、一時たりとも気が緩むことが許されませんでした。

 

 手術中、成都パンダ基地の太陽の産室にいる全てのスタッフが手に汗を握るような思いで赤ちゃんを見守りました。赤ちゃんの傷口は計9針縫い、手術は無事に終了しました。今後、治療を続けることで赤ちゃんの傷口は良くなり、健康に成長を遂げるだろう、飼育員や獣医らはそう信じてやみません。そして、飼育員らはこの赤ちゃんに特別な名前を付けました。「潤九」という名前には、ずっと健康にいられますようにという願いが込められているのです。

 

 一方で、口元に傷を負い、ミルクを正常に飲むことができない術後の赤ちゃんのため飼育員らは様々な方法を試しました。試行錯誤の結果、現在では母親から採集した初乳を飼育員らが赤ちゃんに与えています。こうすることで、赤ちゃんが再び負傷することを防いでいます。しかし、「園潤」は子育ての経験がないため、母乳の採集は非常に難しく、大きな危険が伴います。そのような状況でも飼育員らは決して諦めず、「潤九」のための母乳の確保に勤しんでいます。

 

 現在、成都パンダ基地の飼育員らは24時間体制で「潤九」を見守り続けています。「潤九」は2時間おきにミルクを激しく催促し、各生理指標もそれぞれ正常値を示しています。現在も、飼育員らによる数時間ごとの哺乳が欠かせない状況が続いています。